毎月のお小遣いが欲しいからと言って毎月分配型の投資信託を買ってはいけません
積立投資は、毎月一定額を銀行の口座などから引き落として投資に回して配当や値上がり益などで資産を作り上げていく投資のシステムです。
資産を作り上げていこうとしても、銀行の金利が0.1%なんていう超低金利のこのご時世、銀行にお金を預けていたのでは雀の涙程度の金利があったとしても資産は全く増えないと考えたほうがいいですね。
積立投資を初めとする投資では、一般的に配当というものがあります。この配当は銀行預金の金利よりは大きい金額になるためにその配当を目的として投資を始めるという人もいるかもしれません。
その投資信託の中には毎月この配当を出してくれる毎月分配型という投資信託がありますが、長期の積立投資を考えるのであればこの毎月分配型の投資信託は買ってはいけません。
ここでは、毎月分配型の投資信託を買ってはいけない理由を考えてみます。
証券会社のランキングで上位に来ることが多いですが毎月分配型の投資信託は買ってはいけません
2014年からは配当も含めた利益が非課税になるNISAが始まりましたので、NISAで配当狙いの投資を行っている人も多いでしょう。
銀行や証券会社も、株や国債などに詳しくない人でも気軽に始められる投資として盛んにNISAの広告を出しており、NISAという言葉を聞いたことがある人はきっと増えてきたのではないでしょうか？
積立投資では、毎月購入する金融商品として投資信託が選ばれることがほとんどです。
投資信託で注意しなければならないのが、その投資信託が投資によって得られた分配金をいつもらうのかという問題です。
投資での分配金では、毎月出るタイプのものと年に1回出るものがあります。（半年に一回という物もあります）
実際、お小遣い感覚で毎月お金を貰えることから毎月分配型はとても人気があります。証券会社の売れ筋投資信託ランキングなどを見て見ても毎月分配型の投資信託は必ず上位に登場しています。
毎月分配型の投資信託商品が大ヒットしたことから、各社が様々な毎月分配型の商品を開発・販売しています。
この毎月配分型の商品は、長期運用には向きません。毎月コツコツと長期間資産を積み上げていく積立投資には適さないため買ってはいけません。
複利の効果が薄くなる毎月分配型の投資信託は買ってはいけません
毎月分配型の投資信託を買ってはいけない理由。それは、毎月分配型の投資信託では複利の効果が薄いからということです。
複利とは、元金から得られた利益をさらに資金に上乗せして投資を続けていくことです。長期でお金を増やすには、複利効果は重要なポイントになります。
たとえば100万円の資金があったとして、これを1ヶ月に1%の運用益が出る毎月分配型に投資すると、毎月1万円もらえますが、元金は100万円のままということになります。これは単利という考え方ですね。
これを複利にすると、最初の1ヶ月は101万円になり、それをさらに運用しますから、次の月には102万100円を投資することになります。これを1年間繰り返すと、元本は112万6825円となり、毎月分配型よりも6825円得することになります。
5年や10年の長期になると、この差はもっと大きなものになります。長期で積立投資をする場合には、毎月分配型ではなく年1度決算型を選んだ方が有利です。
それに加えて、分配金を出していない投資信託という物もありますので、可能であればそういう投資信託を選んだ方が資産の積み上がり方としては大きくなるでしょう。
NISAであれば、配当の税金はかかりませんが、NISAでなければ配当に対して20%の税金がかかります。
将来のために資産を作り上げているのに、お小遣いが欲しいからといってその過程で税金を取られるなんて本末転倒ですね。
もし、お金が必要なのであれば必要な分だけ自分で解約すれば良いだけです。
そんなところまで自動にされて資産形成の効率が落ちるくらいなら、毎月分配型の投資信託は買わない方がいいですね。
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