NISAでは購入する金融商品を自分で決めなければいけません
投資をして得た利益や配当金に対して税金がかからず丸ごと受け取ることができるNISAは、たくさんの投資家から注目されている投資取引制度です。
非課税になるのは年間120万円までという制限がついていますが、少額で投資をしてみたいなという人にとっては十分な金額で徐々に人気が出てきている制度です。
そのNISAを利用する場合、通常の投資同様自分で金融商品を選んで購入しなければなりません。
これまで投資の経験がない初心者投資家にとってはどんな銘柄を選べばよいのか右も左も分からないことが多く、迷いながら試行錯誤して銘柄選びをすることになります。
そのうえで参考になる指標の一つとして、過去の実績を数値で表している銘柄ごとの成績があります。
過去30年ほどの長い期間における統計に基づき、1年以内の利益率は3%とか、3年後の利益率は10%など初心者の投資家にとってはとても分かりやすくまとめられていて、過去の運用実績を参考にしながら銘柄選びをする人も多いようです。
もちろん、そうした表をチェックせずにフィーリングだけで銘柄を購入するよりは、自分なりにリサーチをした上で銘柄を選んで取引する方がはるかに利益につながりやすくなりますが、必ずしも過去の運用実績が良いファンドが、これからも運用実績がいいとは限らないので気を付けましょう。
過去の運用実績よりもリスクを重要視しよう
過去の運用実績よりも重視したいのが、運用商品のリスクです。
リスクと言っても、ここで言うリスクは危険という意味ではありません。運用商品の値段が、過去にどれ位の幅で動いたかと言うことを指します。
つまり、リスクが大きければ、大きく損をすることもありますが大きく儲かることもあり、逆にリスクが小さいと言うことは損をする額は少ないですが、大きく儲かる額も少ないということです。
過去の運用実績が、必ずしも未来の運用実績とならないため、運用実績を重視するよりも過去にどれだけ値動きがあったかと言うことを重視して投資商品を決めるといいと思います。
例えば、日本株式なら1年あたりのリスクは20%程度なので、100万円を投資すると、1年で20%程度値段が動くことが有り、最高・最悪の場合は、その倍の40%程度動くことがある、と考えておくといいと思います。
この変化量、とくに、値下がりしたときに自分が耐えられるかどうかと言うことを考えて商品を選ぶといいと思います。
5年後に儲かるファンドを事前に見つけることは不可能です
NISAは、通常の株取引と比べると、いくつかの制限ルールが設けられています。
例えば、購入枠は年間に120万円までで、その枠を一度使うと何回も使えなかったり、非課税期間の5年間が終わったら手持ちファンドは一度手放して持ち直すという形式になるなど、NISAならではのルールがあります。
そのため、この非課税口座に適したファンドを選ぶ際には運用期間が最長で5年間になることを想定し、その範囲の中でマックスの利益が出るファンドが理想なのですが、そんな5年後に儲けが出るファンドを事前に見つけることは不可能です。
ですので、過去の実績や過去のリスクを参考に、値上がりしそうなファンドを選ぶ事になります。
また、株式の銘柄などは、1株という単位で購入するので120万円の購入枠と言っても少し端数が残ってしまったりすることが多くなります。
しかし、インデックスファンドなどの投資信託は中長期の運用を前提に投資するタイプの商品ですし、1円単位で購入できるものが多いので初めての投資で何を買ったらよいか分からない投資家にとってもおすすめです。
投資信託を選ぶ場合にも、もちろん運用実績を参考にしたり利回りを計算しながら商品選びをすることは大切ですが、過去の運用実績がそのまま自分の投資にも反映されるわけではないという点は、あらかじめ理解しておきましょう。
関連ページ
- NISAで積立投資を行った際のデメリットと対策
- 2014年から始まったNISAでは、今までと同じようにインデックスファンドやETFを使って積立投資を行うことが出来ます。NISAは口座内での利益が非課税になるという最大のメリットがあります。判定にデメリットがないか考えてみます。
- NISAで積立投資をしていても確定申告が必要な場合はあるのか?
- 2014年から始まった日本版ISA、通称「NISA」。NISA口座の中では利益に対して通常20%かかる税金が非課税になります。税金といえば確定申告という言葉が頭に浮かぶかも知れませんが、NISAを利用していた場合でも確定申告が必要な場合があるのでしょうか?
- NISAで積立投資をして得た配当金の税金を確実にゼロにする方法
- 2014年から始まった日本版ISA、通称「NISA」。NISAはNISA口座内での利益はいくら儲かってもかかる税金がゼロという積立投資をする人にとってはとてもメリットがある仕組みです。しかし、上手くやらないと配当金に税金がかかってしまうことも。配当金も確実に税金がかからないようにしましょう!
- NISA口座を使った積立投資の方法とは?非課税がうれしいです!
- 2014年から始まった日本版ISA、通称「NISA」。NISA口座でも通常の積立投資を実践することが出来ます。毎月自動で積立が行われる仕組みを作って後はほったらかしでらくちん投資です。利益が非課税になるのがNISAの最大のメリットですね!
- NISAで投資信託を使った積立投資のメリットは?
- 2014年から始まった日本版ISA、通称「NISA」。NISA口座内での利益に関して非課税になることが最大の特徴ですが何で投資すれば良いのでしょうか?NISAで投資信託を使った場合のメリットをあげてみます。
- NISAで投資をする際のおすすめ投資信託の選び方は?
- 2014年から始まった日本版ISA、通称「NISA」。NISAで投資できるものには個別の株式や投資信託などいろいろなものがありますが、投資信託を使った積立投資がおすすめです。NISA口座でのおすすめの投資信託の選び方をまとめてみます。
- NISAを利用して手間がかからない積立投資がおすすめの投資方法!
- 2014年から始まった日本版ISA、通称「NISA」。貯蓄から投資へというスローガンのもと実施されている制度ですが、NISAでの投資でも毎月コツコツ資産を積み立てていく積立投資のやり方を使えます。NISAでもらくちん積立投資がいいですね!
- 銀行の定期預金ではもう資産は増えない!NISAで資産を増やそう!
- 銀行の金利が下がり続けていてマイナス金利なんていう言葉も出始めてしまいました。銀行にお金を預けていたのではもう資産は増えません。インデックスファンドやETFやNISAを使って積立投資を始めて将来の資産を作ってみませんか?
- NISAと個人型確定拠出年金の違いは?どっちがいいの?
- 口座内での利益に関しては非課税になるNISAと、日本版401kと言われる、個人型確定拠出年金。いったい、何が違って、どちらが個人投資家にとって有利なのでしょうか?
- NISAで500万円?600万円?投資可能な額は?
- 2014年から始まった日本版ISA、通称「NISA」。制度が始まってから少しずつ制度も改定されてきました。NISAで投資できる額はいくらなんでしょう?500万円?600万円?考えてみます。
- NISAの5年後を考える。非課税期間終了後はどうなる?
- 2014年から始まった日本版ISA、通称「NISA」。投資で得た利益が非課税になるとても魅力的な制度ですが、非課税期間が5年と決まっています。では、この5年が過ぎた後はどうなるのか?考えてみます。
- NISAでのETFは条件付きでおすすめ!頻繁な売買はダメ!
- 2014年から始まった日本版ISA、通称「NISA」。ETFももちろんNISAで使うことが出来ます。しかし、頻繁に売買するのは、手数料的にも非課税枠的にもおすすめできませんよ。NISAでETFならバイ&ホールド!
- 資産運用でとても重要なアセットアロケーションはNISAでも重要
- 2014年から始まった日本版ISA、通称「NISA」。NISA口座内での利益に関しては非課税になる制度ですが、通常の積立投資同様アセットアロケーションはとても大切です。最重要と言ってもいいです。
- NISAでも購入可能?プチ株投資を行うメリットは?
- 年間120万円までの投資分の利益が非課税になるNISAですが、個別株を使うとなると最低金額が高くなるという問題が。プチ株を使うことでその問題が解消できます。
- NISAで何を買うか決めるときのポイントは?配当を狙うのもあり?
- 2014年から始まった日本版ISA、通称「NISA」。最大の特徴はNISA口座内での利益に関しては非課税になること。株や投資信託の配当も非課税になるので、配当狙いの投資も一つの手です。
- NISA口座の金融商品を解約する際のポイントは?
- 2014年から始まった日本版ISA、通称「NISA」。NISA口座で育てた資産は解約してお金に換えて使うことになります。その際のポイントを説明します。
- NISA口座で購入可能な積立投資対象商品は何?
- 投資で得た利益が非課税になるNISAですが、ありとあらゆる投資商品を使えるわけではありません。購入可能な積立投資商品が決められていますので挙げてみます。