インデックスファンドを売却する方法は3種類あります
積立投資では、インデックスファンドや信託報酬が安いETFを積み立てて資産を作り上げていきますが、いずれ必要になったときは資産を売却して使うことが目的です。
そうすると最終的には資産を売却しなければならないのですが、積み立てたインデックスファンドを売却する際には3つの方法があります。
これから積立投資を始めるあなたにとって、資産を売却して使うのはまだまだ先のことになると思います。
もしかすると、売却の方法にも新しい方法が出来たりして現在と違っているかも知れません。ですので、現時点での3つの売却方法を考えてみましょう。
インデックスファンドの売却の方法としては、満期償還、解約請求、買取請求の3つがあります。
そもそも積立投資ではファンドの選択を間違っている?満期償還による売却
まずは、長期の積立投資では絶対に防がなければならない満期償還による売却です。
満期償還とは、インデックスファンドに定められている償還日に自動的に換金される方法のことです。
考え方としては、定期預金にて満期を迎えるのと同じです。
しかし、よく考えてみて下さい。満期償還をむかえるということは、信託期間が決められている(償還日が決められている)インデックスファンドを購入したということです。
そもそも、長期期間の積立投資において信託期間が有限のインデックスファンドを選択すること自体問題があります。
積立投資は、長期で資産をコツコツと増やしていくものです。長期で積立投資をしようと思っているのにもかかわらず長期ではないインデックスファンドを購入してしまう・・・良くないですよね?
積立投資では、信託期間が無期限のインデックスファンドを選択してコツコツと育てていく事が大事です。
ですが、現在積立投資でメインに使用するであろうインデックスファンドに関しては、全て償還日が無期限になっていますのでそれほど心配することは無いです。
税制上の違いは無くなった、解約請求と買取請求
インデックスファンドを売却する際に、解約請求と買取請求という売却方法があります。
解約請求とは、満期償還とは異なり途中で解約をするといった形の売却方法です。この解約請求をする場合、信託財産留保額という手数料が発生することがあります。
最近では信託財産留保額を無料とするインデックスファンドも多くなっていますので、リレー投資などをする時には信託財産留保額が無いインデックスファンドを選択するのも一つの手です。
買取請求ですが、これはインデックスファンドを販売している証券会社にインデックスファンドを買取してもらう方法です。
買取請求をするか解約請求をするかは選択することができますが、中には解約請求しか受け付けない証券会社もあるので事前確認しておきましょう。
と、二つの売却方法について説明をしたのですが、解約請求と買取請求に関しては2009年から税制上の違いは無くなりました。どちらの売却方法を選んでも税金上は何も変わりませんので、証券会社で選択できる方法を選べば問題ありません。どちらでも大丈夫です。
こんな違いがあった、ぐらいで頭の片隅に入れておいて下さい。
インデックスファンドの売却で利益が出た場合は税金がかかりますよ
最後に、インデックスファンドにかかわらず資産を売却した際に深く関わる税金のお話です。
インデックスファンドを売却した場合は、いずれの方法であっても利益が発生した際には売却益に対して税金がかかります。
現在の証券税制では売却の利益分に対して20%の税金がかかります。1万円儲けても2000円税金が取られて実際の儲けとしては8000円になる、という感じです。
理想としては税金がかからないように売却したいのですが、それは無理な話で利益が出た分に関しては必ず税金を払わなければなりません。
他の損をしている資産を一緒に売却して、損益を合算して税金を安くする損益通算という仕組みもあるのですが、基本的には利益が出たら税金を払うということです。
税金を払うということはちょっと嫌な感じもしますが、反対に考えると利益が出ているということです。
税金を払いたくないから資産を売却したくない・・・ではなく、深く考えずにお金が必要になった場合には必要な分だけ売却するほうがいいと思いますよ。
必要なときに使うための積立投資なのですから。
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