リレー投資はインデックスファンドとETFのいいとこ取りの投資方法
積立投資は、インデックスファンドを毎月一定額購入して資産を作り上げていく投資方法です。
そして、インデックスファンドと並んで積立投資に使える金融商品がもう一つあります。それがETFです。
ETFはインデックスファンドと比べると、信託報酬と呼ばれる手数料が安く済む優れた金融商品です。
しかし、毎月の自動購入に対応している証券会社が少ないため積立投資にはちょっと不向きです。
そんな欠点を補って、インデックスファンドの積み立てやすさとETFの手数料の安さのいいとこ取りをしてしまおうというのが、リレー投資と呼ばれる投資方法です。
リレー投資は、積み立てしやすく手数料を抑えることをねらった投資方法です
リレー投資のやり方としては、毎月の積立はインデックスファンドを利用して少しずつ資産を積み上げていきます。
そして、毎月積み上げていったインデックスファンドの資産が一定額に達したときに、積み上がったインデックスファンドを売却して、その資金でETFを購入するというのがリレー投資のやり方です。
そもそも、なぜこんな面倒な方法を行うのでしょうか？
それは、インデックスファンドとETFお互いに利点があるからです。
たとえば毎月の積み立てやすさ、これは完全にインデックスファンドの方が勝っています。
インデックスファンドは毎月500円からの積立に対応しているのに対し、ETFは安くても数千円。多くのETFは一回の購入に1万円前後の資金が必要になります。
また、インデックスファンドはノーロードと呼ばれる売買手数料が無料のものがほとんどです。それに対してETFは証券会社によっても違いますが、一定の売買手数料が掛かります。
この点でも、毎月購入することを前提とした積立投資ではインデックスファンドの方が有利なのです。
しかし、ETFには信託報酬と呼ばれる手数料が安いという最大のメリットがあります。
信託報酬とは、毎日少しずつ一定の割合で引かれていく手数料のような物です。
積立投資は、恐らく長期の投資になることが多いでしょう。投資期間が長期になればなるほどほんの少しの手数料の大きさが投資の結果に跳ね返ってきます。
もちろん、手数料は安いに越したことはありません。
ですので、ある程度インデックスファンドで資産が積み上がった後は、より信託報酬が安いETFに乗り換えてしまってその後の長い投資期間を有利に過ごそうというのがETFを使ったリレー投資の狙いなのです。
最近はインデックスファンドも信託報酬が安くなりリレー投資の旨みが薄れてきている
以上、リレー投資の狙いや旨みを説明してみましたが、この旨みが年々薄れてきています。
それは、インデックスファンドの信託報酬がどんどん安くなってきてETFに追いついてきているからです。
そもそものリレー投資の狙いは、長期の投資期間を信託報酬が安いETFで過ごそうというものでした。
しかし、ここ最近はインデックスファンドの信託報酬がどんどん安くなってきており、中にはETFの信託報酬よりも安いインデックスファンドまで登場してきてしまいました。
こうなってしまっては、信託報酬が安いという最大のメリットがあったETFを使う理由がありません。
確かに、まだまだETFの方が信託報酬が安い場合が多いですが、その差も年々縮まってきています。インデックスファンドの信託報酬も十分安いと思えるレベルまで下がってきました。
毎月の自動積立の手間や、ETFの売買手数料のことを考えると、すでにETFを使ったリレー投資の役目は終わっているのかもしれません。
ということで、私の現時点での結論としては、リレー投資は不要です。
自分が投資したい投資先に合ったインデックスファンドの中で、十分信託報酬が安い物を選んで毎月積立投資。これが現時点で最良の投資方法だと思っています。
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