ETFとインデックスファンドのいいとこ取り!リレー投資とはどんな投資方法でしょうか?
積立投資では、インデックスファンドや信託報酬が安いETFを使うことが一般的です。
そのETFを使った投資方法の1つにリレー投資というものがあります。
リレー投資とは、インデックスファンドとETFのいいとこ取りのような積立投資方法です。
ただし、積立投資を行う上である程度資金がたまってきた状態で考える投資方法なので、これから積立投資を行おうとしているあなたにはちょっと先のことかも知れません。
これから投資を行おうとしているあなたも知っておいて損はありませんのでどんな投資方法なのかまとめてみたいと思います。
リレー投資とは、インデックスファンドからETFへの資金の移動
インデックスファンドで積立投資を始めてある程度の期間続けていくとインデックスファンドの資産が積み上がってきます。
そのままインデックスファンドで運用をしてももちろん全く問題ないのですが、信託報酬などのさらなるコストの低減を目指してインデックスファンドからETFへ投資商品を切り替えるという投資方法があります。
その手段がリレー投資という投資方法です。
リレー投資の方法としては簡単で、既に保有しているインデックスファンドの一部かもしくは全てを売却して、その金額で新たにETFを購入します。これでリレー投資の完成です。
ただし、インデックスファンドを売却してから実際にお金を手にするまでは3日前後かかります。
少なくともその間は投資をしていないことになってしまうので、インデックスファンドを売却した際と同額の資金を用意しておいてインデックスファンドの売却と同時にETFを購入してしまう方法があります。
そして、何日か後にインデックスファンドを売却した金額が手元に戻ってくるという感じです。
投資をしていない空白期間はなるべく少ない方がいいため、リレー投資を行うのであればこちらのやり方がおすすめです。
リレー投資のメリットは信託報酬を下げて運用コストを下げること
リレー投資を行うためには、前述の通りインデックスファンドを売約してETFを買い直すというちょっとした作業が必要になります。
このちょっと面倒な作業をしてまでリレー投資を行うメリットはどこにあるのでしょうか?
リレー投資をするメリットとしては、より信託報酬が安いETFに乗り換えることによって運用コストを下げることにあります。
投資期間が長期にわたる積立投資において、コストが下がれば下がるほど長期保有をする面で大きな差が出ることになります。結果として資産を増やすことにつながってきます。
ETFはインデックスファンドと比べて信託報酬が安いことが多く、コストが低くなるので、コストを下げたいと考えている人にはおすすめの投資方法です。
ただしETFにはインデックスファンドと違って売買手数料が掛かりますので、ある程度まとまった金額をリレー投資しないと信託報酬が安くなったことで儲かる利益よりも手数料の方が高くなってしまうため注意が必要です。
リレー投資を積極的に行おうとしている方は、ETFの売買手数料が一定額無料の証券会社や、特定の銘柄のETFの売買手数料が無料になっている証券会社を選ぶと良いです。
リレー投資のデメリットは利益にかかる税金か
長期の積立投資を考えて運用コストを下げるという大きなメリットがあるリレー投資ですが、一方でリレー投資にはデメリットも存在しています。
デメリットの1つとしてはインデックスファンドを売却する際に利益が出ている場合、税金がかかってしまうということです。
現在の証券税制では、利益分の約20%が税金として取られてしまいます。
この時に、損失を出しているインデックスファンドを一緒に売却するとトータルで損益を相殺できたりもしますが、基本的には儲けの分には税金がかかってしまうということは覚えておいた方がいいと思います。
もう一つのデメリットとしては、前述しましたがETFには売買手数料がかかるということです。
積立投資に使えるインデックスファンドに関しては、売買手数料が無料のノーロードというインデックスファンドが一般的です。使えるインデックスファンドは全てノーロードです。
しかし、ETFには売買手数料が掛かりますので、信託報酬が安いからといって頻繁にリレー投資を行うと手数料ばかりが掛かって信託報酬が安くなったことで得た利益がなくなってしまいます。
ある程度まとまった金額でリレーしたり、一定額まではETFの売買手数料が無料の証券会社を選んだり、特定のETFの売買手数料が無料の証券会社を選んだりするといいでしょう。
今の投資環境からすると、リレー投資はやらないほうがよい?
以前は、同じ投資先に投資するETFとインデックスファンドを比べると、ほぼ間違いなくETFの方が信託報酬が安かったです。
ETFの方がコストが三分の一ということは当たり前でした。もっと低いときもあります。
しかし、ここ最近ではインデックスファンドの投資環境が劇的に改善されてきました。信託報酬が安いインデックスファンドが続々登場してきたのです。
先進国株式に投資するインデックスファンドに至っては、なんとETFよりも信託報酬が安いインデックスファンドが登場してきました。
ETFとインデックスファンドを比べると、その構造的にETFのほうが信託報酬を安くできるというのが一般的な考えだったのですが、それが嬉しい方向に裏切られました。
こうなると、先進国株式に関してはわざわざ税金や手数料を払ってまでリレー投資するメリットは全くありませんので、インデックスファンド一本での積立投資でOKです。
先進国株式以外のインデックスファンドに関しては、まだまだETFよりも信託報酬が高いですのでリレー投資をするメリットはあると思います。
ただし、日本株式や新興国株式に投資するインデックスファンドも年々信託報酬が安くなってきておりETFに対してそれほど見劣りしなくなりました。
確かにまだETFのほうが信託報酬が安いですが、インデックスファンド一本で積立投資を行っても十分な水準まで来ていると思います。
厳密に言うと、リレー投資をした方がいい場合もあるかも知れませんが、手間を考えるとインデックスファンド一本でらくちんな積立投資を行う方が私はいいと思います。
これから積立投資を始めようとしているあなたにも、インデックスファンドを使った積立投資をおすすめします。
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