NISAの非課税期間は基本的に5年間。その後はどこかに移管が必要です

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NISAは取引によって出た利益が非課税扱いとなる少額投資非課税制度ですが、確定拠出年金(401K)のように長期間にわたってずっと非課税期間が続くというわけではありません。

 

これから投資を始めてみようかなという人にとっては、いつまでが非課税となるのか興味がある部分ではないでしょうか?

 

NISAの場合、非課税期間は5年間と定められていて、この期間を超えると利益に対して税金がかかる一般的な口座への移管か、別の非課税口座への移管(ロールオーバーと言います)という流れになります。


非課税期間の5年が過ぎた後の移管は、その時点の時価から投資が再スタートする感覚です

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NISAはたくさんの証券会社で取り扱っている投資制度ですが、それぞれの証券会社ごとに取引可能な銘柄や取引商品は異なっています。

 

そのため、口座を開設したけれど気に入った取引銘柄がなかったから別の証券会社に口座を移したいという投資家もいるでしょう。

 

以前では一度口座を開設したら最低でも4年間は口座を乗り換えるのはできませんでしたが、現在では1年間の期間をあければ他の証券会社にNISA口座を乗り換えてもOKということになっています。

 

そのため、とりあえず口座を作って取引を始めてみて、そこからリサーチをしながらもっと良い証券会社がないか探す人も増えていると思います。

 

 

5年間は非課税で利益を運用できるNISAですが、その後は一般的な口座へと金融資産が移管されそこで取引を続けることができます。

 

所有している金融資産をいったん手放す必要はないため表面上はただ口座が変わったというだけの扱いになりますが、実は注意が必要です。

 

 

非課税口座から一般的な口座へポジションが移管する際の時価は移管時のものが使われます。

 

非課税口座を使って金融資産を購入した際に実際にいくらの費用が掛かったのかということは考慮されません。

 

つまり、NISAの非課税期間が5年を過ぎた際に損失が発生していても、一般的な口座に移管した際にはその損失がなかったことにされてまた一からのスタートと言うことになります。

 

また、手放す際に損失が出たとしても、移管の時よりも価格がアップしていればそれが「利益」とみなされて課税されることになります。

 

本来なら損失と見なされて課税されないはずなのに、課税されてしまうのはちょっと納得できない部分があります。


NISAは5年後に金融資産をどうするか考える時期があります

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NISAを始める際には、5年間は非課税なので思い切り利益を出すことを楽しめますし、5年間ずっと保有している必要はありませんから好きな時に売却しても問題ありません。

 

しかし、5年が過ぎてからは一般的な口座へ移管するか、それとも別の非課税口座へ移管したほうが良いのかちょっと考える必要が出てきます。

 

別の非課税口座に移管(ロールオーバーと言います)すると、合計10年間、非課税の恩恵を受けることが出来ますが、さらに5年後には同じ問題を考えなければなりません。

 

この面倒な点がNISA最大の欠点だと思っていますので、後数年の内に制度が使いやすく変わってくれないかなと思っています。


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